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りらっくママの日々

りらっくママの日々

「平成版:白雪姫と七人の小人」

「平成版:白雪姫と七人の小人」

白雪姫は、継母である魔女王妃の手から逃れ、
7人の小人たちと暮らし始めました。

それから20年。

小人たちは自給自足の生活をしていたので、
大きな地震が起きても森の中まで被害も無く、
計画停電の心配も無いのでした。

白雪姫が眠り、小人たちは密かに晩酌をしていました。

「白雪姫は結婚しないのかねぇ?」

「我らがいなくなったら心配だよ。」

「そういえば、白雪姫を妬んでいたはずの王妃は、
今、美魔女ブームでモデルの仕事にひっぱりだこらしいよ。
髪を黄色にして、オーラ読めるようになったなんて話をしたら、
ケイタイの待ち受け画面にすると願いが叶う!
なんて言われてるらしくて、
講演会やらミュージカルやらにも出てるらしい。」

「そりゃ忙しいね。毒リンゴなんか仕込んでる場合じゃないね。」

「リンゴも栽培大変らしいよ。今はイチゴ。」

「じゃあ、とにかく王子来ない?」

「うん、何か、イがつく国の選挙のせいで、お金の価値が下がったりして、そのとばっちりが来て大変らしいよ。」

「隣の国に放浪してる場合じゃないね。」

「ニのつく国の偉い人が3本の矢を使って悪者退治とかするらしいよ。
やっつけられると、金持ちになれるらしい。」

「いや、それ関係無いって、アのつく国次第じゃないの?
宇宙人とか絶対やっつけちゃうの中心な国だし。」

「チとかキがつく国がおっかない怪物作ったって噂だよ。
その怪物が来たら世の中終わりだとかって。」

「何ソレ?もしかして世界を七日間に渡って焼き尽くしたってヤツ?」

「腐ってんじゃないの?」

「青い衣着た少女が世界助けてくれるんじゃないの?」

「そんなまた世の中がわかったようなこと言って~」

「そんな話、どこで知ったの?」

「ネット。世界は繋がってる。」

「意味わかんないよ~」

「我々には関係無いんじゃないの~?」

「そういえば、白雪姫、結婚したくないって言ってたよ。」

「え?何で?」

「料理したり洗濯したり、今とやってること変わらないのに、
一人の時間とかなくなったり、 自分の部屋無くなったり、
それに加えて子供はまだ?とかプレッシャーだし~
相手によっては育児と家事を両立しなきゃだし~
今って教育とか大変なんでしょ?
とか言ってたなぁ。」

「そんなこと無いって、愛があって楽しいのが結婚だよ。
って言ってやんなきゃ。」

「言ったけど、小人のみんな独身で楽しそうじゃん♪
だってさ。。。」


小人は全員そろって溜息をつきました。

なんだかんだ言って、一日の終わりの飲み会は、ささやかに楽しい。

まだまだ白雪姫たちに春は訪れないようです。

でも春には花粉が。。

じゃあ夏!には紫外線が。。

う~ん秋!にも杉花粉が。。

冬!はインフルエンザが。。。。


いろいろ知らなくても良かったのか?

御伽話の世界も大変なのでした。


おしまい。



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